「漣」平成30年7月号
主宰 前田摂子 編集 前田摂子
結社誌、月刊、平成30年創刊、滋賀県大津市、創刊 前田摂子
主宰作品(「仰木集(四)」)より
早蕨を折りて小辺路の峠口 摂子
夕霞ひだる神憑く峠越
法要の日取り決めをり花の下
あたらしき駅の名長しチューリップ
道草のつもりの花に酔ひにけり
主宰作品として30句を掲載。
秀句が多く、新雑誌にかける情熱を感じる。
「今月の俳句」として、
石田波郷や小林康治、金久美智子の作品をあげ、「波郷門」を高らかに宣言している。
秀句抄である「湖光抄」より。
さくら貝奇稲田姫のおとし物 矢削みき子
ただよふは己が魂かもしやぼん玉 藤田 晴
桜満ちねむたき午後の歩幅かな 服部烏有
花果てて産着干されてをりにけり 辻まさ子
遠足の後ろ歩きをしてをりぬ 大口彰子
石田波郷の言葉「切れ字を疑うな」という言葉を思い出す。
「かな」「けり」の切れ字の調べがここちよい。
また、「漣」「湖光集」など、誌面のいたるところに「琵琶湖」の湖風を感じる。
他に、
○「漣」創刊記念合同句会報告
○坂本吟行記
○私の好きな季語 松本美和子
○現代俳句森々 橋本真理
○My風土記 辻まさ子
○添削広場 前田摂子
など、充実の誌面である。
摂子主宰は先日、第三句集『雨奇』も上梓。
新雑誌はどこも元気がいい。
しかし、ここ最近の新雑誌を見ると、さほどの熱気を感じない。
高齢化のせいか、新雑誌といっても、何かの事情…、例えば、旧雑誌が終刊し、会員の発表の場が無くなる為に創刊するなど、しかたなく…といっては変だが、そういう事情で、あまり熱気を感じない。
そういう意味では、今時珍しい(?)、熱気を感じる新創刊の雑誌である。
前田攝子です。お久しぶりです。
小誌「漣」をご紹介いただき、「熱気を感じる」と書いてくださって、嬉しい限りです。
御礼かたがた、「漣」誌への転載許可を頂きたくメールしました。
会員の励みになると思いますのでよろしくお願いいたします。
林様の新たなご出発と偶々時を同じくした新俳誌です。まだまだ手探りが続きますが、どうぞ今後ともよろしくお願いいたします。
前田様 お久しぶりです。お元気な様子、誌面より拝見しています。転載もちろんOKです。文章など適当に修正していただいてもOKです。お互いがんばりましょう!今後ともよろしくお願いします。
雑誌「俳句」の「風土吟詠」で、滋賀県は前田摂子先生が詠んでおられるのを知りました。調べましたら、「漣」の結社誌がおありのようですので、1部お分けいただける方法をご教示いただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
板垣さま こんにちは。お手紙で申し込むのが一番いいと思います。〒520-0248 滋賀県大津市仰木の里東1-18-19 「漣」俳句会
「読みたい」という旨を書けば送ってくれます。コロナ禍なのでやっているかどうかわかりませんが、旧大津公会堂で句会をされているようです。