海野弘子句集『花鳥の譜』が『角川俳句年鑑』(今年の句集BEST15)に掲載されました! 『花鳥の譜』海野 弘子 あとがきの言葉「人間は誰も物理的には限られた時間を生きるのであるが精神的な時間の濃密さは永遠に繋がる」、これは作者の俳句観の根底にあるのだろう。 夏草へ沈む被爆の一校舎 冬木の芽赤子に時の無尽蔵 以下の句は心象世界へと飛躍している。 強東風や海より帰らざる魂 残照の空に残像原爆忌 言の葉の海へ漕ぎ出す初硯 ―角川文化振興財団『俳句年鑑』2021年版~今年の句集BEST15 執筆・涼野海音―