俳句結社「雲の峰」会員で、香川大医学部名誉教授の西岡みきをさん=高松市=が、2006年から21年までに詠んだ304句を収載。
自身初の句集で、同結社主宰の朝妻力さんによる解説も収められている。
西岡さんは、定年退官後、06年3月に同結社に入会。
以来、俳句を本格的に学び、俳誌や句会へ積極的に投句している。
句集は、
春風に胸ふくらませ鳩鳴けり
ゆつくりと屋島を昇る朝の霧
犬連れて風と遊ぶ子秋高し
など、何気ない日常を詠んだ句を軸に、五つの章を立てている。
朝妻さんは「対象を見つめるにつけても、詩情を探るにつけても、表現するにつけても一貫して真摯さを失わない。六十の手習いで始められた俳句が、ここに大きく実を結んだ感がある」と評sしている。
(俳句アトラス 2,500円)
―四國新聞2021年9月19日 「新刊紹介」―