位頭美智子句集『四方の春』出来ました!

句 集:四方の春(よものはる)

著 者:位頭 美智子(いとう・みちこ)

 

収録句より

たなはる山遥かなり徒遍路
走り根を踏んで高鳴る遍路鈴
幾山河越えてささらの遍路杖
花桃や三ツ重ねの遊山箱
掛軸のときにさゆらぐ夏点前
終戦日慟哭の母まなうらに
忌を修すのみのふるさと銀河濃し
山眠る二十四余ヶ寺侍らせて
水仙を豊かに活けて客を待つ
ふるさとの大河耀ふ四方の春
大河の流れ豊かに年明くる
子の机そつと恵方へ向けにけり
堰の鶯日をまとひ風まとひ
終の地は阿波の吉野や梅ふふむ
マスゲーム伸びて縮んで秋高し
幔幕の寺紋くつきり小六月
豪農の偉容を今に新松子

私家版

【著者略歴】

昭和10年 徳島県徳島市生まれ、阿波市在住 
平成27年 「青海波」入会

平成28年 青海波新人賞受賞

平成29年 「青海波」同人

 

 

 

 

 

 

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