合同句集『蝸牛』(かぎゅう)
編著:悠ゆう俳句会
平成22年スタートし、句会開催200回を迎えた悠ゆう俳句会記念合同句集!
これからは当面300回を目指し、細々とであっても句会を継続したいと思っています。
令和という新しい時代に相応しい清新な俳句をものびできたら幸いです。
―「あとがき」(齊藤 保志)―
【収録作品より】
後ろ手に握るメモ帳春一番 飯野やよい「おぼろ月」
ひまはりの海に溺るる家二軒 太田 勇「爽」
金粉の残りし猪口や女正月 河合 謡「カフェテラス」
作品展いいねと言はれ五月病 黒田まち子「焙じ茶」
赤き浮子くくくと沈み春立てり 齊藤保志「声の光れる」
落花しきり六人乗りの乳母車 佐藤湖秋「わが春秋」
天割れる音して間あり大夕立 塩川三登「燕の子」
梅干してその香その色母居たり 柴 和穂「ふるさとありて」
たんぽぽになりて見渡す黄の地平 なかの せい「月見舟」
噴水の余白に空のありにけり 貫井知花「水温む」
しあはせのおすそ分けなり花吹雪 藤田しょう子「枇杷の花」
朝礼の列を乱すや薄氷 堀口泰司「道標」
とらはれぬ今が青春大花野 三上典子「大花野」