坪内稔典代表「船団」散在

坪内稔典代表「船団」が2020年6月号(通巻125号)で「散在」することを発表。

 

2019年6月号「エンジンルーム」より抜粋

さて、船団の会は、あと一年間の活動によって完結する。一二五号を完結号とする予定である。

活動を完結させることについては、いろんな意見が会員の間にある。それは承知の上で、この際、船団の会の活動を終え、会員は散在する。『広辞苑』によると、「あちらこちらに散らばってあること」が散在だ。会員は団を解いて散らばる。これって、なんだか恰好がいいじゃないか。

もっとも、散在の具体的なかたちはまだ見えていない。船団の会としてはこれからの一年をかけて自分の活動の仕方、あるいは活動の拠点を模索してほしい。ただし、「船団」という名は使わないようにしたい。船団の会は完結するのだから。

実は、ちょっとわくわくしている。このような終わり方をするのは初めてだから。今までにも同人誌などの終わりに立ち会ったが、それは何かの理由で継続が困難になったのだった。今回はそうではない。ある意味で船団の会は今が絶好調なのだ。会員の個々の実力、活動も充実している。継続しようとすれば出来るのである。

だからこそ、あえて完結したい。完結させることで、もしかしたら新しく見えてくる何か。あるいは出現する何か。その何かにわくわくしたいから。

 

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。